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クライミングジムソムリエ

東北地方 福島

クライミングジムMOVEMENTのご紹介

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皆さんこんばんは、ソムリエです。

第46回は『MOVEMENT Climbing Space』を紹介しようと思います。

 

MOVEMENT Climbing Space

個人的推論ですが関東在住の人で、泊まりでFLAT行ってその帰りに行ったよーという方、結構いるんじゃないかと思うんです。現に私もそんな一人でしたし、周りでもそんな話をちらほら聞くので、まぁそこそこいるんだろうなと思うのです。

東北のジムの中でも屈指の若さというかエネルギーに溢れたジムですので、それらを余さず伝えられるよう今回もはりきって紹介していこうと思います。
では早速本題に入りましょう。

 

MOVEMENT Climbing Space

  • 店舗の大きさ:広い
  • 壁高(壁について):普通からやや低め
  • 課題数:普通からやや多め
  • 課題の傾向:フィジカル!
  • グレード感:辛い

 

店舗の大きさ

店舗はスーパー跡地で、驚くほど広い。クライミングエリアも十分な広さがあるのですが、それ以上にその他のエリアが大きい。受付もなんか大きいし、受付横にはヨガとかをやるであろう広々スペースがあり、これまた広いレストスペースがあり、トレーニング器具が色々置かれたトレーニングエリアもある。ちなみに受付横の広々スペースがどれくらい大きいかと言えば、大人が4~5人でボール遊びできるくらい広い。この間訪れた時実際にやっていたのですが、あの場所そんなに広かったのかと衝撃的でした。そしてそんな広々空間に音楽を満たすような巨大なスピーカー。しかも2機もあるのです。こちらはTSSのchokuさんチョイスのライブとかやる時に使うようなスピーカー。音楽好きとしては堪らんですね。調子の良い曲が一切の不足なく響いているのがとても心地良い。時々ジャズとかクラシックが流れているジムがありますが、少なくとも運動するのにその選曲は無いだろうと思うんですよ。落ち着いちゃうじゃ無いですか。ジブリのジャズメドレーでも流れようものなら、完全にスイッチはオフになる。私はクライミング中はもっとアガる重低音の効いた調子の良い曲が聴きたいんですよ。EDMでも良いし、もっと欲を言うならGABBAとかRotterdamとかJ-COREのような脳筋音楽が聴きたい。体の奥にまで響いて脳みそ掻き回すような重低音とスピード感があればこの上ない。未だかつて、それらが流れているジムに巡りあったことはありませんし、多分これからも出会うことはないと思いますがね。盛大に話が逸れましたが、ここの音響はとても良いですよ。選曲も音量も音圧もちょうど良いところで、音楽の力で保持力3割り増しは確実です。リクエストすればお気に入りのナンバーをかけてもらえるので、本気トライの時はリクエストして見てはいかがでしょうか?

 

クライミングウォール

壁は約4mくらいと普通からやや低めくらい。他の4mのジムと比べて低めに感じるのは、多分他の空間の大きさによるものなのでしょう。クライミングエリア自体は店舗全体の5分の1くらい大きさなので、それによって4mという実際の大きさよりも低く感じるものと思われます。実際に登っている最中は特に気にならない高さですね。むしろ横に大きく広がる構成をしているので、かなり広いなという印象です。

壁の構成は垂壁スラブに始まり、多面の強傾斜、うす被り、垂壁、面一の強傾斜(135度)、垂壁という構成。傾斜と緩傾斜が交互に入り混じるような特徴的な構成をしており、各壁にカンテやコーナーがありこれらを生かした課題が豊富なのも印象的です。まぁ私がその辺が好きというのも大きい要素ではあると思いますけど、その辺の課題は記憶に残りやすい。そしてカンテというか壁自体がかなり滑るんですよ。直角のガバカンテのはずなのに、やたらと滑る。きっと入念にニスを塗られているのでしょう。この辺から確かな愛を感じます。

また非常にオンオフのハッキリした空間で、一度マットに上がれば他の空間のことを一切意識しなくなります。レストエリアなどとひと繋がりの空間のはずなのに、扉や仕切りでもあるかのように全くの別空間だと認識してしまいます。多分それは照明であったり、音響であったり、等間隔に並んだ柱であったりするのでしょうけれど、この感覚が目の前の壁だけに集中させてくれる。ハッキリとオンの状態にしてくれる。そしてまたマットから降りると、自然とオフに戻してくれる。これがすごく不思議な感覚なんですよ。あまりにも自然に無意識的に行われるオンオフの切り替えが、妙に心地良い。他のジムでは味わったことのない感覚ですので、ぜひ多くの人に感じてもらいたいですね。

また他のエリアからクライミングエリアを見ると、まるでショーケースに入っているかのように見えるのも良い。これはもう単純にカッコいい。クライミングウォールではないけど、シンボル的存在の垂壁横のグラフィティも必見。コンクリートではなく木の上に描かれたていることにより、独特の雰囲気があってこれまたカッコいい。絶好のインスタスポットですので、つい写真を撮ってしまうこと間違いなし。

 

課題数

課題数は70~80本くらい。そのうち大半がカラーセットされており、オブザベもしやすい。もしかしたら追加セットでこれよりも多くなっているかもしれません。とりあえず後述するグレード感や課題の傾向と相まって中々のボリュームであります。本数的には遠征に丁度いいけど、毎回触りきれないんですよね。セットは3ヶ月に1度くらいと比較的早めに変わっており、定期的な遠征先としても候補に上がりやすい。

 

課題の傾向

課題の種類の割合的に言えば真っ向系が比較的多めで、コーディネーションがあり、ダイナミックあり、テクニカルや難解さがある課題もありと、バリエーションも豊富。壁の高さが4m程度なので、手数はそれほど多くないのですが、一手一手の強度が高く、これぞボルダーという感じ。核心部における強めに出てくる理不尽さもパンチが効いていて、危うく心が折られそうになります。すごい勢いで絶望感が押し寄せて来るんですよ。やっと苦労してゴールまで高度を上げたらゴールが一番悪くて実はマッチ核心だったとか、おおよそ保持れないポジションで保持や抑え込みを求められたりと、簡単に登らせてはくれません。やや甘めになって来ている関東の課題に慣れた身としては、現実という名の鈍器で殴られたようにさえ感じる。しかも設定と思しきムーブ以外の選択肢もほとんどない。課題越しにセッターからの確かな意図を感じますし、さらにその奥にある強くなって欲しいという思いも強く感じます。
ちなみに私が思う東北色というのは、指先で保持って、背中で耐えて押さえ込んで、フィジカルでそれらをカバーしていくような、強さの求められるクライミング。さらにここではそれらに加えて、みぞおちの奥の方に違和感のようなものが来るんですよね。疲労によるものとも言えるかもしれませんが、MOVEMENTの課題には毎度この感覚を覚えます。

一言に『強さの求められるクライミング』と言っても、保持やフィジカルが求められるVolnyやルトラ、shareといったジムとはまた違うテイストなんですよ。Volnyが岩場のようで、ルトラが指先からつま先までとして、shareがその中間くらいだとしたら、MOVEMENTはそれらとは全く違うと感じます。結構長いこと考えてみましたが、正確に分析して言葉にできないので、ここではひとまず独特のテイストとしておきましょう。『何か』はあるんですよ。間違いなくこの違和感は毎回感じていて、これを感じるたびに『これがMOVEMENTらしさだよな』と思っていたのですが、その違和感は明確なものではないのです。癖とも違うもっと曖昧なわかりにくい部分に、この独特のテイストのスパイスが隠されているはずなのです。ぜひ実際に訪れて、この違和感の正体を確かめて来て下さい。そして分かったら、教えて下さい。

またフィジカルや保持が少なめの課題でも、足遣いやバランスが難解な課題もあり、フィジカル一辺倒では行きません。

 

グレード感

MOVEMENTではグレードは2グレードまとめられた表記になっており、幅をもたせた設定になっています。グレードが重なるような感じで、やたらめったら辛いやつから比較的登りやすいものまでが各グレードにバランスよく収められています。下のテープの最難ができなくても、上のグレードのテープで出来るやつがあると言った具合にね。
それなので、訪れた際には臆せず上のグレードの課題にも挑戦してみて下さい。きっと希望が見える課題はあるはずです。

 

3級課題動画

今回から動画を撮ってみました。オンラインオブザベーションさんのサービスを利用させていただいてます。この課題を完登していない方は見ない方が良いかもしれません。もし良かったらムーブの参考にしてください。

 

編集後記

MOVEMENTの最大の魅力といえば、スタッフの2人の人柄でしょう。もうね、めっちゃいい人達なんですよ。優しくて面倒見が良くて面白くて、格好いい。本当に良いお兄さん達なんです。私に兄はいませんが、もし兄がいたらこんなこんな感じなのかなと思ってしまうほど。こんな風になりたいなと素直に憧れてしまいます。

また地方では珍しいシャワールームが男女ともロッカールームに備え付けられており、自由に使うことができます(タオルは自前で)。トレーニング設備もユニークで、エアロバイクがあったりバトルロープが置いてあったりと、規模は大きくないけどさながら海外のジムのようであります。バトルロープなんてスペースが必要なトレーニング器具が置いてあるクライミングジム、そうありませんよ。多分クライミングジムでは、ここでしか見たことがないと思います。なんだったらスポーツジムでもあまり見かけるものではありませんけどね。

バトルロープがどんなものかを知らない人のために簡単に説明しますと、綱引きで使うような太さの縄を振り回すもので、背中や肩、体幹を中心に鍛えられます。いろんな方向に複雑に負荷がかかるので間違いなく体幹は強化され、振り回している最中縄をずっと握っておかねばならんので前腕の持久力トレーニングにもなるでしょう。実際クライミングにどれほど有効かはわかりませんが、負荷的にクライミングに有効そうで、ものすごく疲れるので結構好きなんですよね。手っ取り早く追い込める。訪れた際には追い込みがてら是非やってみて下さい。トレーニング好きの方は特に。1分も振り回していたらすぐさま帰っていいと思うでしょう。

ちなみに注意事項として、MOVEMENTの駐車場は建物の屋上にあります。店舗のすぐ南側に坂道があるので、そちらから入ることができます。駐車場はかなり広く結構な台数が止められるので、のんびり向かっても大丈夫です。

 

終わりに

さてさて、いかがでしたでしょうか。思いつく限りいろんな魅力を詰め込んで書いてみました。実際の魅力の3分の一くらいが皆さんに伝われば幸いです。実は一点ここに書いていない魅力があるのですが、写真には収めて来たので探してみて下さい。うん!?となると思います。肩身が狭いものとして、優しいジムだなと思うのです。色々イカしてる。

それでは皆さん、またお会いしましょう。

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