第32回は東京都新宿区に新しくできた『ロッキー新宿曙橋店』を紹介していきます。
クライミングジムRocky新宿曙橋店
とりあえず『ロッキー新宿曙橋店』って長いので以下宿ロキとさせていただきます。6店舗目となる宿ロキは強傾斜がメインのロッキー系列の中でも最も強傾斜を揃えたジムになります。中でもモンスター壁と呼ばれる壁は目を見張るものがありますし、存在感が半端ではありませんでした。
さて、今回も早速紹介していきましょう。
- クライミングジムRocky新宿曙橋店
- 店舗の大きさ:大きい
- 壁の高さ:全体的には普通~やや低めくらい。モンスター壁が4.8mと高い
- 課題数:普通(他のロッキーと同様)
- 課題の傾向:保持感強め・ムーブ強め
- グレード感:鬼辛
店舗の大きさ
店舗はマンション(?)の地下にあり、なかなかの広さでした。大小様々な壁が10面もあり、スラブから多面、強傾斜と満遍なく揃っていました。住宅街とは言え地価とか家賃の高そうな街に、この規模のジムがよく出来たなと素直に感心してしまいました。流石は大手といったところでしょう。経済力が違う。
クライミングウォール
壁高は3~4.8mと一概に表せない感じ。モンスター壁は壁高4.8mで登攀距離が最大7.5mというまさにモンスター級の壁。この壁だけ威圧感がすごい。最大登攀距離7.5mという壁はちらほらありますが、地下という限られた空間の中にこれだけの規模の壁を作ったジムはそうないのではないでしょう。そのルックスに登り始めてからしばらく近付きもしませんでした笑
その他の壁は他のロッキー同様に気持ち低めといった印象でした。壁の位置によって随分高さに差があるようで一概に言い切れないのですが。
課題数
課題数に関しては他のロッキー(多分船橋以外)と同様の課題数となっています。1日遠征するには十分な量です。後述しますが、なんだったらグレード感が鬼の様に辛過ぎて1日じゃ足りなかなったかなと言うのが正直な感想でした。下のグレードから触っていって、こんなにつらいグレード感の課題がまだ残ってるよ…という感じになってました。
課題の傾向
課題の傾向としてはとりあえず保持感が強かった。その上で癖の強いムーブを要求してくるので、刺激の強い課題ばかりでした。ダイナミック系、コーディネーョン、ガチ保持系、コツ系とオールマイティな品揃え。ロッキーらしくたまに実験的なバラエティー課題の様なものもありました。
他のロッキー同様にボリュームが多彩なのですが、中でも随分ボテボテしい印象。ロッキーの使い込まれたあのやたらと滑るボテがなく、aixなどの真新しいボテが導入されていたのでそれによりボテボテしいと感じてしまったのかもしれません。
あとはポッケ課題が多かった。最近のロッキーは随分ポッケが好きな様で今月の宿ロキはそのポッケ愛に溢れていました。下のグレードからポッケ。どの課題にもどこかにポッケ。ひたすらポッケ。指弱系クライマーとしては丁度いいトレーニングとなりました。
グレード感
グレード感に関しては前述しましたが鬼の様に辛い。アップで5級から触り始め4級でやや本気を出し、2級3級にど敗退かましてきました。以前の甘めの阿見ロキだったら若草つきそうな強度の4級とかザラにありましたよ。通常のグレード感から見ても平均して1〜2級以上辛いかな。最近のロッキーは辛い傾向にあるとは言え、結構ぶっ飛んだグレード感でしたね。ここ最近遠征した中ではダントツの辛さだと思います。先日TNFCのクラス分けについてちらっと話しましたが、宿ロキのようなグレード感を基準に考えればマトモなのかもしれません。少し前まではジムのグレード感が全体として甘めになってきた感じがありましたが、最近はどちらかといえば辛めのジムが多いですし。まぁ私がただただ弱く、辛めだと感じているだけなのかもしれませんが。
所感
さて色々書いてきましたが、とりあえず課題がすごく面白かった。普段ロッキーといえば阿見と印西にしか行かないので、それらの課題の印象がロッキーの印象となっていますが、随分雰囲気が違うなと思いました。感覚的には荻パンに近いイメージですかね。とにかく持って大きく動く感じ。荻パンに比べればホールド感は随分ハッキリしているのかな。多彩なムーブと繊細なバランスが印象的な課題も、コツ系のダイナミック課題も、今までやったこともないようなムーブの課題もあり、夢中になって登ってしまいました。今まで何度も記事の中に書いていますが、オープニングセットが遠征先として一番楽しい節がありますので、宿ロキのオープニングセット、見逃すわけにはいきません。まぁ、この記事が上がった数日後には消えてしまうんですけどね…。もう殆ど手遅れなタイミングですが、お早めにどうぞ。
また行く前にSNSなどで壁を見ていて、素直に楽しそうな壁だなと思いました。ホールド感とか抜きにして、ジムの雰囲気と壁の感じに惹かれるものがありました。木目の壁って良いですよね。落ち着くし、課題もホールドも人も良く映えます。
壁は教祖こと竹内俊明さんのデザイン。壁建は飯山さん。この組み合わせの壁はかなりアツい。確実に強くなる壁。そして様々なムーブを引き出す壁に仕上がっていました。
以前は『誰がジムを出したか』という点に注目が集まっていましたが、ここ最近は『誰が壁をデザインし誰が建てたか』という点にも注目が集まるようになってきたかと思います。ジムスタッフなど関係者レベルでは以前からそういった点に注目していましたが、最近ではお客さんレベルでそういった点を意識する人が増えてきたように思います。それがいいのか悪いのかは分かりませんが、オーナーさんのこだわりを理解してくれるお客さんは確実に増えていくでしょう。
あとはちょっとした余談なのですが、オープンにあたり新品のホールドだけでセットされているのですが、ソールのつまり具合が半端じゃありませんでした。オープンから一月と経っていないのにフットホールドがこんなに真っ黒になっているジムは初めて見ました。相当お客さん入っているのでしょう。休日に行く気にならなかったので平日に行ってきましたが、オープン直後から結構お客さんがいてビックリ。平日の昼間なのに、普通のジムの休日くらいお客さんが入っていました。のんびり登りたい方は平日のほうがいいかもしれません。
編集後記
さてさて、いかがでしたでしょうか。
何か書き忘れているような気がするのですが、それがなんだかサッパリ思い出せないので今回はこの辺にて仕舞いです。今回のセットは3月26日まで。明後日までですね…。
それでは皆さん、またお会いしましょう。