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クライミングジムソムリエ

岩手 東北地方

クライミングジムクラムボンのご紹介

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皆さんこんばんは、ソムリエです。もうすっかり梅雨になってしまいましたが、今回はGWの東北ツアーを締めくくる3つ目のジムを紹介したいと思います。

 

クラムボンクライミング

ということで、第58回は岩手県北上市にある『クラムボンクライミング』を紹介します。

広大なクライミングエリアに、目を惹くような大きなボリュームの数々をふんだんに用いた贅沢なラインセット。皆さんも、SNSなどで一度は目にしたことがあるジムかと思います。インスタなどを眺めていても目を惹かれる、手が止まる、思わず戻ってしまう、そういう見た目の壁ってあるじゃないですか。クラムボンの壁はまさにそれ。壁もホールドも課題も全部楽しそう。そして実際超楽しい。実はソムリエを始める直前か直後くらいの時期に一度訪れておりまして、微妙に書くタイミングを逃し、書きたいなーと思いつつ今の今まで引き伸ばしてしまいました。今回の東北ツアーでは、そんな想いを胸に約2年越しに再び訪れることができましたので、この記事では特に張り切ってクラムボンを紹介できればと思います。

 

それでは早速紹介していきましょう。

 

クラムボンクライミング

店舗の大きさ:大きい

壁高(壁について):普通から高めくらい

課題数:多い

課題の傾向:オールラウンド

グレード感:普通から辛めくらい

足洗い場:なし

 

店舗の大きさ

店舗は二階建ての倉庫の2階にあり、二階にあるとは思えない広大なクライミングスペースが広がっています。レストスペースも十分すぎるほど広いし、クライミングエリアはもっと広い。受付横には大きなテレビとテーブルがあって、そこでリラックスできてしまうほど広い。正直店舗の外観からは想像もつかないくらい中が広いんです。また個人的に熱いポイントなのが、受付横の喫煙所。このご時世、喫煙者の肩身は非常に狭いもので外の吹きっ晒しで煙草を吸うことを余儀なくされることも珍しくないですが、ここはメインエリアから扉一枚を隔てた室内で吸えるのです。その背徳感や退廃的な雰囲気を彷彿とさせる空間が、すごく良い。ソムリエ喫煙所ランキングでは間違いなく上位に来ますね。なんとなく今思いついたので、そのうちジムの喫煙所ランキングをつけてみようかと思います。需要あるか知らないけど。

 

壁について

壁は左側は面一がメインの垂壁・スラブか・薄かぶり・強傾斜と構成され、右側は多面壁になっていて巨大なルーフ、強傾斜・薄かぶりとバリエーションが非常に豊富。各面これでもかと広々と作られており、そのスケールに圧倒されます。壁高もマット下から4.3mと高さもあるので、登りごたえは十二分過ぎるほどです。マット上から考えれば4m程度だと思うのですが、緩傾斜にしてみれば十分な高さですし、強傾斜や多面壁の上部まで行くとかなりヨレられます。右奥の多面ルーフに至ってはどこからスタートしても登攀距離が中々のものになると思うんですよ。腕も張るしボディにガツンとくる。しかも足が切れてもマットにつかないくらいの高さがあるので、足切り前提ムーブが豊富ですこぶる楽しい強傾斜。しかも強傾斜だというのにラインセットだったりするし、ボリューム豊富だし、強傾斜好きには堪らない壁ですよ。

右側の多面壁は複雑に角度が切り替わり、バランシーだったり動きにくい癖があったりとこれまたすこぶる面白い。垂壁の要素もあるし、ルーフの要素も強傾斜の要素も多面壁ならではのアンバランスなバランス感など数多の要素が入り組んで、他にはない癖のある多面壁に仕上がっております。そして何より、多面の一面が他のジムの多面壁と比べても大きめで、多面壁とは思えないボリューミーな壁になっており、それでさらに傾斜やバランス感が変わって、予想と全く違うポジションになったとか入らなければならなかったとか結構あります。

面一の方は壁の繋ぎ目は多面的要素があるものの、各面が広いので弱点の少ない面一としての特性の方が印象深いですね。スラブ垂壁ではその大きさを生かして思い切りの必要な重心移動をする課題が豊富。また手数が多く1つの課題の中でも多くのムーブが詰め込まれていて、3.4級くらいでも油断はできません。1.2級ともなればバランシーでテクニカルでストレスフルな課題になっております。強傾斜で疲れたからといって、退避してくるにはちょっとここの緩傾斜は負荷が強いですね。課題を選べば箸休めも可能ですが、我々クライマー目の前に自分の打ち込むグレードの課題や惹かれる課題があったら、ヨレていようが触ってしまうじゃないですか。そういった意味でも魅力的な見た目の課題が多くて、全く一息つけないので、疲れた時はぐっと堪えてレストを入れましょう。

 

課題数

クラムボンは時折面一の強傾斜がまぶしになったりするくらいで、基本ラインセット+テープ課題で構成されているのですが、それにしたって十分すぎる課題量があります。普通に一日遠征で行っても触りきれないくらい。低グレードから高グレードまで幅広く豊富に揃っており、初心者から上級者まで楽しみ尽くせることでしょう。遠征組的には、低グレードも豊富に揃っているので程よくアップしやすくていい感じです。ちなみに多分この辺じゃ一番初心者寄りなジムでして、優しいグレードの課題が一番豊富。なのでこの近辺でクライミングを始めて見たい、やって見たいと言う方にもそんな方を連れて行くにもおすすめ。そんな感じに書くと初中級者向けなジムと思われそうですが、そう言うわけでもなくて、グレードが上がれば保持もフィジカルもガッツリと感じられるパワフルなジムでもあるのです。むしろそっちの方がメインだったりするのかな。結局この東北ツアーで巡ったジムの全てが、フィジカル要素強めのジムばかりだったので、ソムリエさんのHPは灰塵と成り果てたわけです。

 

課題の傾向

前述した様に、多くの課題でフィジカル要素が強く、保持も強めな感じです。その上でムーブを起こし、こなし、登っていかねばならないので大きいホールドが沢山あるからといって大味なテイストにはなっていません。東北のクライミングといえば、福島のトレイルロックやムーブメント・TSSを中心とした肩から背中にかけてガツンとくる強さ溢れるクライミングか、Bnutsのおしょうさんの岩を彷彿とさせる理不尽なバランス感が印象的ではありますが、ここの課題はそれらとはまた違うテイストをしています。全体としては大きいホールドが豊富にあるのでダイナミック・コーディネーション系が多いのですが、それら課題の中でのバランス感が独特で、岩ともジムっぽいとも言い切れない不思議な感じ。特にそれらは垂壁スラブで顕著に現れ、そのバランス感の気持ち悪さについ夢中になってしまうことでしょう。ソムリエさんの拙い語彙力を持ってそれを表現するなら、岩っぽさをとことんジムっぽくした感じ。岩を登ることが根底にあるクライミングにおいて一体何を持ってして普通の課題というものが定義されるのかと言われれば難しいところではありますが、ここでは便宜的に、身体的に自然な動きをする課題を普通の課題としましょう。岩場の様に手足のバランス感がアンバランスであるものを岩っぽいとするなら、人間が登ることを前提として作られている課題をジムっぽい課題と言えるでしょう。まぁ実際それらを一元的に1つの言葉に収めるのには無理がありますから、この辺くらいにしておきますが、とりあえず何が言いたかったかと言うと、岩っぽいアンバランスな感じを前面に出さずとことんジムの課題として練りに練り込んだ様な感じがするって言うのが言いたかったのです。ま、もっと簡単にまとめるならダイナミック系多くて独特ですごく面白い。流石にこれじゃあ雑すぎますかね。

 

グレード感

グレード感は普通から辛めといった感じ。各グレードの中にそれぞれ幅があって、程よく楽しめて思いっきり打ち込むこともできます。遠征的にも普段通い的にも良い感じなグレード感。2回訪れて2回ともそんな感じのグレード感で、周りのジムと比べて見てもそう感じるので、どのタイミングで訪れてもそんなグレード感なんじゃないかと思います。多分。

正直このグレード感についてというのも、セットごとに多少のズレはあるしなんとも言えないのでは無いかなと思い始めているのですが、あくまでジムの目安としてね、残していこうかと思っています。

 

雑記

さてさて、結構ここに至るまで色々書いてしまったので、ここからはちょっとした補足という感じで書いていきましょう。

受付横のショップエリアはなかなかの充実ぶりで、フィンガージョイントなどをはじめとした小物関係から、シューズも豊富に取り揃えられています。多分、この辺のジムの中じゃ結構揃っている方だと思うんですよね。少なくともソムリエさんが訪れた東北のジムの中では2番目に充実していました。1番目は長くなりそうなので、いずれということで笑 でもこの近辺でシューズを買うときにはとても重宝しそうです。遠征がてら買い物をしても良さそうですし、買い物来たついでに登っていくというのも良さそうですね。また近隣にはコンビニもあるので、補給は万全。でも100m先のコンビニに行く為に車を使う田舎在住の感覚からすれば、徒歩だとちょっと遠いかも。

あとはスタッフのお二人がとても面白い方々で、気さくで優しくてふんわりしている雰囲気なのに、クライミングはエグいくらい強い。この課題そんな軽やかに登るものなのかと驚嘆してしまいます。個人的な志向として、課題のことは極力聞かずに自己解決派なのですが、それでもどうしようもなく意味がわからないときに聞くことにしています。ですが最近じゃ、クライミング経験が無い人がスタッフをやっていたりして聞くに聞けないということもまぁまぁあるじゃ無いですか。それが悪いことだというつもりはありませんが、ここの様に強いクライマーがスタッフをしているというジムはなんだか安心感さえ覚えます。聞ける相手がいるっていうのは、やっぱり良いものですよね。

さて、普段より幾分コンパクトにまとまってしまいましたが、出せる限りの言葉は出せたかと思います。ソムリエさんの筆があまりにも遅くて、ガラパカとコラボした『BUDDY』というイベントが開催に伴い写真が古いものになってしまいました。ま、壁の雰囲気が伝われば良いかな。

兎にも角にも、壁も課題もすごく良くて遠征にも最適なジムでありますので、まとまった休みの際にでも是非訪れてみてください。他では味わえない癖のあるボリューミーな課題を心ゆくまで堪能できます。翌日の筋肉痛は待った無しですね。

それでは皆さん、またお会いしましょう。

 

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