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クライミングジムプレイマウンテン岡崎店の紹介

皆さんこんばんは、ソムリエです。

55回は愛知県岡崎市にある『Play Mountain 岡崎店』を紹介します。

 

クライミングジムPlayMountain!

ソムリエさん、ついに東海地方進出でございます。いつもまとまった休みが取れると、つい大きく遠出してしまうので通り過ぎるばかりの東海地方でしたが、この度色々あって訪れることができました。先ずは共に遠征に言ってくれた友人達に心からの感謝を。最高に楽しい遠征でした。

さて、Play Mountain(プレイマウンテン:以下プレマン)と言えばプレマン名古屋IC店が非常に有名かとは思いますが、今回はプレイマウンテンの1号店である岡崎店にお邪魔してきました。今回も、結構悩みました。知名度の高い名古屋IC店にするか、1号店の岡崎店にするか。行けるのはどちらか1つのみ。今回訪れたタイミング的に名古屋IC店にはボルダリング検定の課題が残っていたので、それはプレイマウンテンの『課題のテイスト』ではないと岡崎店に行くことにした次第です。

まぁ正直いうと、岡崎店は壁の雰囲気は知っていたけど、実際に訪れるとは思ってもいませんでした。名古屋IC店やJAM、ピナくるなど遠征向きのジムが多くある中で、岡崎店のような地元よりなジムをチョイスするのは、遠征だけならそれなりに勇気がいることだと思います。実際、遠方から遠征にくるお客さんはそれほど多くないそうで。ですが、そんな情報というか先入観で遠征候補から退けるのは非常に勿体無いジムでした。課題にしろ壁にしろ、面白すぎて脳みそ焼き千切れるかと思いました。つい勢い余ってここで色々書いてしまいそうなので、とりあえず落ち着いて紹介に入っていこうと思います。

 

  • クライミングジムPlayMountain!
  • 店舗の大きさ:大きい
  • 壁高(壁について)普通〜高め
  • 課題数多い
  • 課題の傾向岩っぽい
  • グレード感ピリ辛
  • 足洗い場:あり

 

店舗の大きさ

店舗はかなり大きめ。受付横のショップは中々の充実ぶりで、色々と珍しいものがあり物欲を刺激されて思わず何か買ってしまいそう。1階は大きなクライミングエリアで、2階は更衣室とトレーニング・ストレッチ・レストエリアになっております。前回のプロジェクト同様にクライミングエリアから離れたところにトレーニング・ストレッチエリアがあるので、気兼ねなく集中してトレーニングにもストレッチにも取り組めます。1階のトイレ横には安心の足洗い場があるので、タオルを準備しておくと良いでしょう超重要。クライミングエリアは思わず興奮してしまうほど広大。とりあえずたくさん書きたいので、壁については次章に取っておきましょう。

東海のジムはほとんど行ったことがないのですが、SNSなどで見る限り大きい箱のジムが多いように思います。名古屋IC店とかJAMとかQrimoとか。なんでなんでしょうね。遠征客的には良いことだけど、常々不思議に思っております。

 

壁について

壁は大きく、大規模なFRP壁と通常の壁(以下レギュラーウォール)の2種類に分けられます。日本のボルダリングジムでは珍しいFRP壁ですが、ここまで大きいFRP壁もそうお目にかかれる物ではありません。FRP壁が好きかどうかは別として、まるで海外のような壁に思わず見とれてしまいました。訪れた際にはFRP壁の方には高グレードの課題がなかったのですが、イベントの際や要所要所でちゃんとあるようです。見た所34級くらいの課題があったので試しにマントルを返してきましたが、外岩の雰囲気をよく再現していました。マントル返した先に何もないあたりが特に。木材による壁ではないいので表面も不規則にボコボコして、意外と使えるような、使えないような、曖昧な感じが面白い。普段の営業時がどうかまでは分かりませんが、FRP壁に簡単な課題が集中していたので、子供や家族づれ、初心者の方々で非常に賑わっている壁でした。結果として、レギュラーウォールを気兼ねなく登れる環境だったのでとても良かった。最近は子供関係でヒヤッとする場面も随分減りましたが、いつどのタイミングで走ってくるか分かったものではないですからね。FRP壁、良い仕事してます。

レギュラーウォールは手前から、105度・115度・125度・ルーフ・スラブという構成。115度とルーフの左半分、スラブがマンスリーのラインセットになっています。105125度に至るまでの3面は、各面高さも幅もしっかりとあって、広々とした壁でした。やはりこのくらい大きいとしっかり手数もあるし、動きも大きいし色々できるから楽しい。ルーフの左右は多面壁になっており、いろんな方向に力が働くので面白い。ルーフとスラブが隣接しているという構成も珍しいかと思います。スラブと強傾斜・ルーフと垂壁くらいは見かけますが、ルーフとスラブというのは他では見かけない組み合わせ(記憶曖昧)。スラブは左のカンテから始まり、面一もあり多面要素もある良い壁でした。なんというか、多面壁なのに弱点の少ない壁。訪れた際の課題による印象も大きいかとは思いますが、壁の中での逃げ道がないんです。絶妙に負荷を逃せない。それは多分凸角によるものだったり、左右が非対称であることが関係しているのでしょう。

そしてそして、岡崎店の壁の中でも一番面白かったのがこの巨大なルーフでございます。あまりにもこの壁が楽しすぎて、ほとんどこの壁の前にいたような気がします。遠征に行ってルーフばかりというのも久々で、翌日、翌々日と体がボロボロになったのは言うまでもありません。とりあえず前情報で大きいルーフがあって、そこにクラックがあると言うことは知っていました。壁自体にクラックがあるジムに訪れたことがなかったので、初の木製クラックに触ろうと意気込んでいましたが、実際に触ってソムリエさん思い出したんです。そもそもクラック得意じゃねぇわと。ハンドジャム自体薄かぶりでギリギリできるくらいで、ルーフでやろうとしたら手首もげるかと思いました。ちなみにクラックの下はジャムを決めやすい幅なのですが、上に行くについれてだんだんと悪くなり、最終的にフィンガージャム程度になるそうです。下から上までクラックだけで登ったのは誰もが知るレジェンドな方くらいと相当少ないようです。今ではデマケーション替わりになっていました。しかし、このルーフの面白いところはそこじゃないんです。壁が深くて大きい上に足が切れてもマットにつかない高さがあり、右上がりに角度がついていて捻じれが生じているのです。これがすごくボディにくる。ヒールやトゥをかけるにしろ左に落ちる力がかかっているのでポジションが取りにくく、足が切れようものなら体は自然と開き、それらを抑えるために体幹や背中でグッと堪える感じが、他のジムにはない独特なテイストを生み出していました。もうこのルーフ楽しすぎるんです。ラインセットもまぶしも楽しめるし、場所によって壁としての表情も大きく変わるので、全く飽きる気がしませんでした。ソムリエ至上一番面白いルーフ。この壁のためだけに遠征に行きたいと思えるほど良かった。訪れた際には、ぜひこの壁を堪能してください。

 

課題数

課題数はラインセット含むマンスリーが45本、既存のテープ課題が30本くらいで、レギュラーウォールの表に出ている課題だけでも80本以上はありそう。そのほかにFRP壁の課題とファイル課題があるので、課題数はかなり豊富です。実際登ってみてマンスリーだけでも相当楽しめるので、課題が足りなくなると言うことはまずないでしょう。アップやマンスリーの合間などに既存のテープ課題を触っていると、本当にやることがなくならない。壁を見つめつ度にいろんな課題がごろごろ出てくるようで、遠征先の課題数としては申し分なしの大満足なボリュームでした。

 

課題の傾向

課題はマンスリー、既存のテープ課題共に岩っぽいテイストの課題が豊富でした。アンバランスをバランスするような気持ちの悪さがあったり、フットホールドをしっかり拾ってちゃんと足を残していかなければならない感じが特に。ホールディングにしろ、足遣いにしろ、登ってみたときの充実感にしても、かなり面白かった。もちろん岩っぽい課題ばかりではなく、ダイナミック系やジムならではの動きがある課題もしっかりあって、課題のバリエーションは非常に豊富です。中には岩っぽさもジムっぽさも兼ね備えた課題があって、これは最高に面白かった。ジムのホールド感に岩のアンバランス感。こういう課題は大好きです。

余談ですが、外岩行ってないのに外岩っぽいとか言えるのかよと言われそうなので、実はプレマン岡崎店を訪れる前日に豊田のとあるエリアに行っていました。ここでこれを言うのもなんですが、やはりソムリエさんどうにも外岩は向いていなかったようで、ジムで抱く抑えきれない衝動のようなものは感じられませんでした。周りは圧倒的に外岩志向の人が多いので、外岩に対してモチベーションを抱けない自分に後ろめたさや、コンプレックスにも近いものを感じていました。ですが久々に岩に行って、やはりどうしてもモチベーションを刺激されない自分に気づいた時、これはもう仕方ないのかなと受け入れられるようになりました。どうあがいても根っからのプラスチッククライマーだったし、これが私のクライミングなのだと。心がそう思うのだから仕方ない。私と同じようなことを思う人がどれ程いるかも分かりませんが、この口に出しにくい後ろめたさを胸の内に仕舞っておくのも変な気がしたので、『後ろめたさを感じなくても良いし、口に出しても良いんじゃない?』と書いてみることにしました。課題の傾向という話からは思いっきり脱線しましたけどね笑

外岩にモチベーションを向けられないとか言いながら、ジムでは岩っぽい課題が面白いと思ってしまうんですから仕方のない奴です。

 

グレード感

課題は大きく分けて既存のテープ課題と、マンスリー課題、ファイル課題の3種類があります。その中でもマンスリー課題はまぶしの課題と、スラブとルーフ・薄かぶりの3面にわたるラインセットで構成されており、45本となかなかのボリューム。直接数えて比較したわけではないのですが、既存のテープ課題よりマンスリー課題の方が多い。それでもって、マンスリー課題はグレードの表記がないので、一概にグレード感の評価をするのは難しいかと思います。一応番号順にグレードが分かれているようで、何番なら何級くらいとの目安があるそうです。それを知ったのは本当に帰りがけのタイミングだったので、詳細は実際に訪れて確かめていただければと思います。グレード目隠しが好きな者としては知らなければこの上なく課題を楽しめる環境だったので、最後の最後に記事のためにとスタッフの方にグレードを聞くまで課題のグレードを把握していませんでした。まぁ、そのタイミングで番号とグレードがある程度リンクしているのを知ったんですけどね。やはりグレードを忘れ、気になる課題を、登りたい課題をありのままで楽しむと言うのは非常に楽しい。何級何段が登れたとか、何級が登れなかったと言うのは、そもそも課題を見ていない考えのように思うのです。そのグレードをこなしたいのか、その課題を登りたいのか分からなくなっているようじゃないですか。私は色んな課題を楽しみたいし、色んな課題を登りたい。だから、目につくほとんどの課題が目隠し状態であるこの壁は、純粋に課題を楽しみ課題と向き合える心地のいい壁でした。

一応の各グレードの比較をするなら、だいたい標準かピリ辛くらいのグレード感だと思われます。めちゃくちゃぶっ飛んで辛いわけでも、甘々すぎるわけでもない程よいグレード感。

 

雑記

ここに至るまで散々書き散らかしたので、ここではクライミング以外の楽しみをお話ししましょう。

意気揚々とジムに入って受付をしているとまず目に飛び込んでくるのが、レジ横のケースに入ったプリンでしょう。なぜにプリン?と、かなり目を丸くして見ていました。ケース横のポップを見ると、『スイーツを食べるなら良質なタンパク源としてのプリン』的な感じで書かれており、とりあえず頭は完全にプリンを食べる準備を始めていました。ケース横のポップの写真も撮ってあるので、詳しくはそちらを参照してください。

全力トライを重ね、長めのレストを入れないと回復しないというタイミングで、やっと待ちに待ったプリンタイム。一番人気の『龍の標』というプリンは、かなり濃厚で今まで食べたプリンの中で一番美味しいものでした。ちょっと高い(400円くらい)けど、休憩中のおやつに食べてみてください。本当に美味しい。危うく2つ目買うところでした。プリンに800円も出すのは贅沢すぎるとグッと堪えましたが、持ち帰りでもう一個買っておけば良かったと後で後悔しました。ちなみに持ち帰りも可能で、通販でも買えます

余談ですが、これ以来しばらく私の中でプリンブームが続いたのですが、ある日よくよく成分表を見て市販のプリンはその限りではなかったようだと気付きました。コンビニによく売っている『なめらかプリン』とかあのサイズで脂質10gも入ってるんですよ。しかもタンパク多くないし。成分表が書いてないのを良いことにクライミングの度に食べてましたよ。実に罪深い。だからこそ美味しいのだろうけども、ここに売っているようなちゃんとしたプリンや物を選ばないと良質なタンパク源になり得ないようです。ちなみに店頭で売っているプリンはほうじ茶など何種類かあって、その他にプレミアムソフトとコーヒーが売ってますが、とりあえずソムリエさんは『龍の標』を激しく推します。本当美味しかったの。食べて。またソフトクリームが売ってるのも珍しい。ロックメイト以外じゃ初めて見ました。こちらはバニラクリームのみですが、その代わりこちらは『プレミアム』ソフトクリーム。あんまりおやつを食べ過ぎても仕方ないので、こっちは我慢しましたけどね。

 

編集後記

さて、いかがでしたでしょうか。

とりあえず、思いつく限りを書き尽くしました。書いていて心残りに思ったのが、課題のテイストを正確に掴みきれなかったことでしょうか。岩っぽい面白さが非常に印象的ですが、ここの課題にはもっと先に課題のテイストに対する答えがあるような気がします。今回の往訪ではプレマン岡崎店の課題の表面的な部分しか理解できなかったように思いますので、もっと足を運んで、この面白さを明確な言葉にしたいと思います。今度東海に行く際には名古屋IC店の方にも足を運ぶ予定ですので、皆さんに課題の面白さを正確にお伝えできるように頑張ります。

それでは皆さん、またお会いしましょう。

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