第29回は埼玉県本庄市にある『Three peaks』を紹介していきます。
クライミングジムThree peaks
地図で見てみると分かりますが、直球で言いますと田舎にあります。周りは田園に囲まれて、道中本当にこんなところにあるのだろうかと不安に駆られました。でも大丈夫。Google先生嘘つきませんから。まぁ田舎と言っても、コンビニも街頭も信号もあるし、十分発展してると思うんですよね。私の住む地域はド田舎と言っていい地域でして、コンビニなどありませんし、信号や街頭など手で数えられるくらいしかありませんし、自販機も全然無いし、郵便ポストも全くありません。静かで良い所ですけどね。
さて盛大に話が逸れたので戻しましょう。
ソムリエやその仲間達が愛してやまないRANBO。そしてそこでゲストセッターとして何度か呼ばれている大野さんが店長を務めるジムです。RANBOでは数々の名作を生み出し、熱いセッションを幾度となく演出してもらえました。
では早速紹介に入りましょう。
- 店舗の大きさ:小さめ
- 壁の高さ:低め
- 課題数:多い
- 課題の傾向:バランシー
- グレード感:普通くらい
店舗の大きさ
店舗はコンビニを改修して作られており、ジムとしてはそれ程大きくありません。正直なところ、そんなに広くないんだろうなーと思って行ったので、思ってたよりは広々としていたと言うのが素直な感想でした。壁が6面あり、そのほかにレストスペースやリラックスエリアもあるので、規模は小さいけど狭くはないといった感じです。
クライミングウォール
壁の高さは低めです。ここに様々な工夫というか苦労が見て取れまして、天井を抜いて、床もマット分抜いて、めいいっぱい壁の高さを確保してありました。あと最近気づいたのですが、我々ボルダー、多分3.3mくらいの高さがあれば満足できると思うんですよ。ここが低めと言ってもマット高なら阿見ロキとさほど変わらないし、結構4m前後のジムというのは多いものです。また着地の際に膝と腰に負担が大きくかからないという点も魅力です。
課題数
はかなりの量でした。特に2級以下がかなり充実していて、初中級者向けといった感じです。入って左側の緩傾斜はカラーセットになっており、こちらだけでもなかなかの本数。その上右側の強傾斜にはテープ課題が充実し、ファイル課題やイベント課題まである。一通り触ると意気込んだのですが指皮が売り切れてしまい結局触りきれませんでした。
課題の傾向
緩傾斜らしくバランシーなものが多かったように思います。ただスラブ垂壁のバランス感に癖を感じました。スラブ垂壁が得意な人特有のバランスというか、ポジション取りの感覚が強く出ていました。スラブ垂壁好きとしてはこの癖がなんとも堪らないスパイスとなり、めちゃくちゃ楽しかった。またスラブ垂壁がメインということもあり、その二面にスラブ垂壁の基本から応用編まで全て詰め込まれているなと感じました。スラビスタにも苦手な人にもオススメしたいと、素直にそう思いました。
また各面別々のゲストセッターが呼ばれており、壁ごとに課題の雰囲気が大きく違っていたのも面白かったです。とりわけvertの滝沢さんがゲストに入った120°は最早ここだけ別のジムといった感じでした。超パワフル。めっちゃ辛い。でもいい具合にパンチがあって良い。いずれvertにも行こうと決心しました。
今回アップした写真は少し古いものになってしまい、垂壁・100°・Moon boardが新しいセットになっています。私の筆が遅いのか、ホールド替えが速いのか…。多分そのどちらもですね笑
グレード感
普通くらい。初中級者向けといって甘くしすぎていない感じ。低グレードを中心にとても丁寧なグレード感をしていました。2級以下が豊富であると書きましたが、1級もちゃんとありますので中上級者が行っても、つつがなく楽しめるかと思います。
さて、ちらっと前述しましたが、ここのメインウォールは何といってもスラブ。ジムとしてそれほど大きくはないのに、スラブが妙に大きい。店内に入って壁を見渡して、なんでこんなにスラブ大きいのだろうと気になるかと思います。明らかに他の壁の2倍くらいの面積がある。天高のないジムは強傾斜仕様になっているイメージがありましたが、ここはその真逆を行っており、その意外性がThree peaksを特徴的なものとしているように思えました。そしてスラブ垂壁の面白さ。これはソムリエせざるを得ないなと思ってしまいました。
またあまり多数派ではないと思いますが、一人遠征に行く場合このくらいの規模の方が良いですね。印西や荻パンなどの大きいジムはモチベーションの維持が難しく、規模の大きくないジムの方が集中して登ることができます。Moon boardあるし、その後ろにトレーニング設備も充実しているので、少人数での遠征やコソトレにうってつけのジムだなと思いました。
そしてなにより、壁のホールド感がとても良かった。正直な話、規模が小さいので仲間との遠征には向いてなさそうだし、かと言って本庄にあるので一人で行くには遠いし、どうしようかなーとずっと悩んでいました。ただFBで壁の写真がアップされるたびにホールド感にすごく惹かれて、最近になって我慢ならなくなりやっと行くことができました。Teknikやe- grip、Flathold、アンブルなどの楽しいホールドが贅沢に使われており、視覚的にもモチベーションを刺激される良い壁になっていました。やっぱり壁のホールド感って重要ですよね。
終わりに
さて、いかがでしたでしょうか?
中々に楽しむことができたので、皆さんも是非登りに行ってみて下さい。
それでは皆さん、またお会いしましょう。
※女子クライマーの皆さんへ
店長の大野さんがイケメンなので、癒されに行きましょう。